2006年01月

2006年01月29日

3度目の実務能力更新研修

1月28日(土)・29日(日)は、3度目の実務能力更新研修を受講した。今回で、実務従事面では中小企業診断士登録の更新要件を満たしたことになる。

実務能力更新研修の1度目は中小企業診断協会埼玉県支部で受講し、2度目は同じく東京支部、そして今回は株式会社実践クオリティシステムズ主催の研修を受講した。
色々な主催者の研修を受けて、内容を吟味したいと思っていたからだ。

これまでも何度か記事に書いたように、来年度から中小企業診断士制度が改定になる。今回の研修は、新制度で実務従事ポイントが獲得できるスキームの試行のような位置付けだったように思う。通常はケーススタディ方式で行われることが多い実務能力更新研修が、フィールドワーク方式で行われた。

指導員(講師)の役割は、司会進行と若干の講義で1部屋につき1名。私が入った教室は5〜6人のグループが9つ。ほかに2部屋あったので、150人前後が参加していたと思う。

私のグループでは喫茶店を対象業種に取り上げて、個店同士の比較を行った。6人を3チームに分けて、2人1組。この組ごとに、2店舗ずつ視察し、計6店舗を観察・評価した。その店選択の切り口と店名は以下の通り。メイドカフェは正直に言って興味本位で入れたのだが、オペレーションなどを真面目に考えてみると結構面白い。

さて研修全体の感想・評価だが、一言でいうと非常に楽だった。根を詰めて改善のストーリーを作ったり、財務のシミュレーションを行ったり、プレゼンテーション資料を作成したりした今までの実務能力更新研修とはまったく違ったものになった。逆に、このようなことが「実務従事」として認められるようになるのが今回の制度改定の実態なのであれば、「診断士の量と質の向上」という目的は永遠に果たされないように思う。

2006年01月27日

東京メトロ東西線 高田馬場駅のMETROPIA(メトロピア)

メトロピア1月21日(土)に久し振りに地下鉄高田馬場駅の構内を歩いた。昔はなかった店があって吃驚。

えん(だし茶漬け)Soup Stock TokyoBAGEL & BAGEL、FRUITS' PALLETが1つの建屋に併設。もう1店舗は株式会社ワールドが展開するBE AN ANGEL

気になって東京地下鉄株式会社のホームページを調べてみた。

<ニュースリリース>

どうやら地下鉄の駅を便利に楽しく変える『EKIBEN』プロジェクトの一環らしい。

エキュート品川の記事やエキュート大宮の記事でも触れたが、スペースの有効活用で利用者の利便性と起業の収益性が高まるような工夫が最近多く見られるのはワクワクすることだ。

2006年01月26日

【書評】週末起業チュートリアル4

【評価】「おあずけ」人生は卒業して、今すぐやりたいことをやるべき


【概要】
著者は、自身の「週末起業」(ちくま新書)でサラリーマンの不況対策として週末起業の意義を説いた。しかし、実際には会社への不満が週末起業の動機になるケースが多いという。
本書で著者は週末起業を次のように位置付けている。会社に物心両面で依存していた「ぶら下がリーマン」は、「何を始めればいいか分からない」状態になってしまいがちだ。まずは会社との距離を取り、収入と気持ちの両面で会社から独立する「大人サラリーマン」を目指すのが「週末起業」である。

本書で語られているのは、「週末起業」の手順ではなく、「週末起業」に成功する人の行動特性である。特に、「金銭感覚」「時間管理」「人脈構築」の3つの観点で詳しく解説されている。
例えば、人脈構築では、「人脈とは一緒に仕事をしてつくるものだ」と説いている。出版社の編集者と名刺交換をしたら、企画書の一つでも送らなければその名刺は絶対に活きない。

著者には「情報起業」(フォレスト出版)という著作もあるが、本書では情報起業だけでは限界があると言う。「ネタ切れ」と「たいしたお金をいただけない」というのが弱点なのだ。これに対し「コンサルタント」は、仕事の中からネタを継続的に仕入れることができ、双方向性があるので付加価値が高まる、として週末起業家にコンサルタントを勧めている。
そして具体的な手順として、「肩書きを考え、名刺を作る」「商品を作る」「情報発信で顧客獲得」の3ステップを示している。


【コメント】
本書の特徴はまず、筆者自身の体験が強烈な思いを持って語られるところにあるだろう。転勤・海外勤務による家族崩壊の危機。これが筆者の原体験のようだ。私はこの体験談には非常に強く共感し、「週末起業」の意義を強く感じた。

本書の主眼である「金銭感覚」「時間管理」「人脈構築」については、他書にないという程の内容ではないが、非常に実際的で説得力があった。机に眠っている名刺が山ほどある人には突き刺さる指摘だろう。

前著「週末起業」では広げていた週末起業の業種もコンサルタントに絞り込まれ、「情報起業」の限界を乗り越えようとしている。著者自身が、著作を重ねるごとに少しずつ方法論を整理してきていることが分かる。この点に私は非常に好感を持った。

ちなみに著者の肩書きは、「米国進出支援コンサルタント」⇒「商店街コンサルタント」⇒「書店コンサルタント」⇒「ITコンサルタント」⇒「オンラインショップコンサルタント」⇒「創業コンサルタント」⇒「経営コンサルタント」と変化したそうだ。やってみて試行錯誤することが大事だということの証左のようにも思えた。

2006年01月25日

【書評】情報起業―あらゆるビジネスに応用&発展可能な「小資本起業ノウハウ」4

【評価】メルマガから始める 〜藤井孝一氏が起業したやり方〜


【概要】
週末起業」(ちくま新書)の著者が、そのノウハウを「情報起業」という切り口で明らかにした一冊。情報起業は、単に情報を売るだけでなく、情報を発信して顧客情報を得、自分の商品に情報による付加価値を付け、自分のお客さんをつくる起業法。

第1章では「今までの小資本起業法の間違い」が説明される。すなわち、時間の切り売りである「代行ビジネス」や、仕入先開拓・在庫管理に困難がある「小売業」は、成功が難しいと言う。前著「週末起業」で挙げられていた「代行ビジネス」「オンラインショップ経営」に基本的には否定的な見解を示している。

第2章は「情報起業とは何か」を説明している。情報は、オリジナルで、目減りせず、再利用ができ、これまでの自己の経験が生かせる。さらに顧客の情報を獲得することで、儲かる可能性を高くできると主張する。

第3章では、「著者自身の情報起業体験」が詳しく語られる。要するに「専門家になる」ことを目指す行動・ステップが解説されている。

第4章は「具体的な情報起業のやり方」の解説。自分の棚卸から、情報発信の対象者の集め方、情報発信の手順まで、具体的に細かく説明している。

最後に第5章では「情報起業の発展のさせ方」として、セミナー開催、情報のモノ化、コンサルタント、会員組織化、お墨付き付与、マッチングの6種類を挙げて、情報起業が発展性のある方法であると述べている。


【コメント】
本書は、前著「週末起業」が概説的すぎて具体性にやや欠ける面があったのを補う著作であると考えられる。本文中では、恐らく意図的に「週末起業」という用語は使われていないが、小資本で情報の発信から始めるという「やり方」は、「週末起業」のやり方そのものだ。

特に第3章と第4章が本書のポイントであり、「自分自身がどうやったのか」「具体的にどうやったらいいのか」が記されている。
ただ、どのような切り方をしても、結局は「コンサルタント業」に帰結しているという印象は否めない。従って「実業家として新しいビジネスモデルを作りたい」のような思いを持っている人には、物足りない印象を与えるのではないだろうか。

私はしかし、前著で著者自身が挙げた「代行ビジネス」「小売業」に対して否定的な姿勢で書いている著者の「前進」に好感を持った。著者自身が、起業コンサルタントとして進化していることが読み取れるからである。

2006年01月24日

2006年2月4日「週末起業」セミナーの最終打ち合わせ

1月22日(日)の午前中に、2006年2月4日(土)に開催する「週末起業」セミナーの最終打ち合わせを行った。

幸いにして定員締切間近の参加申込を頂いているので、集客面の心配をすることなく、当日の運営の話し合いを行った。当日の役割分担、準備物、会館とのレイアウトの最終調整、費用の確定などなど。とにかく当日が楽しみだ。

あと数名だが、まだ参加を受付けているので、希望の方はお早めに申込ください。宜しくお願いします。



平成17年度 青年部セミナー開催のお知らせ(再掲)

挑戦しよう!「週末起業」 〜起業支援、そして診断士制度改正への対応として〜

ご存知のように来年度から中小企業診断士制度の改正があり、企業内診断士を含めた全ての診断士に診断実務従事、すなわちプロのコンサルタントとしての活躍が求められます。

いきなり独立なんて無理。でも将来的には独立も視野に入れて、実務従事の機会を増やしたい。そんな皆様への答えの一つとして「週末起業」があります。
また「週末起業」は新しい起業のスタイルとして確立しつつあります。その成功のポイントを知ることは、既に独立して活躍している診断士にとっても、企業支援を行う上で有用です。

今回は、中小企業診断士で週末起業フォーラム主宰の藤井孝一先生をお招きして、「週末起業」の成功のポイントについてお話いただきます。特に企業内診断士で、兼業起業や独立を目指す方にとっては、興味深いお話です。皆様、奮ってご参加ください!


日 時:平成18年2月4日(土)
(受付開始15:00、セミナー15:30〜17:15)

対象者:起業を志す方、中小企業診断士(特に企業内診断士)
セミナーの概要;
1.週末起業とは何か 〜週末起業・情報起業のメリット〜
2.専門サービス業の週末起業成功のポイント   
3.週末起業をサポートするときのポイント

講 師:藤井 孝一先生
中小企業診断士(経営コンサルタント)、エフズコンサルティング代表、週末起業フォーラム(http://www.shumatsu.net)主宰
週末起業』(ちくま新書)、『情報起業―あらゆるビジネスに応用&発展可能な「小資本起業ノウハウ」』(フォレスト出版) など著書多数


会 場:如水会館 1階 如水コンファレンス
    東京都千代田区一ツ橋2-1-1

<最寄り駅>
●地下鉄都営新宿線神保町駅(A8出口)下車徒歩3分
●地下鉄都営三田線神保町駅(A8出口)下車徒歩3分
●地下鉄営団半蔵門線神保町駅(A8出口)下車徒歩3分
●地下鉄都営東西線竹橋駅下車1B出口 徒歩4分       
http://www.kaikan.co.jp/josui


参加費:2,000円(但し割引制度あり)

定 員:40名(先着順)

申込方法:(1)お名前、(2)所属、(3)電話番号を添えて、e-mailでお申込みください。

申込先:bussy@violet.livedoor.com

締切日:平成18年1月27日(金)

2006年01月23日

稲吹会・2006年新年会

1月21日(土)のホームページ委員会の後、早稲田大学応援部吹奏楽団のOBによる「稲吹会」の新年会が行われていたので、ホームページ委員会の若手のOB・OGとこれに合流した。

前回私が参加したのは2005年8月の暑気払い。この会には、もともと私が早稲田大学応援部吹奏楽団50周年式典・合同演奏の幹事役を務めたことを機に参加させて頂いている。主要なメンバーは早大応援部吹奏楽団の昭和40〜50年代卒業のOBだ。幹事の先輩が新年会・暑気払い・定期演奏会の年3回を定例化させており、今回も20人弱が集まって盛会だった。

会場は高田馬場の割烹「桂」。余談だが、絵に描いたような「コの字型」の宴会には、この会以外ではなかなか出会うことは少ない。

今回参加された吹奏楽団の新コーチからは現役の状況報告を兼ねた丁寧な挨拶があった。こうした中から活動への理解・支援が生まれるのだと思う。
私自身も、様々な活動を絡めて、参加者相互にメリットが出るように工夫して活動をつくっていきたいと思っている。

その後、先輩方は海産物居酒屋「さくら水産」高田馬場店1号店株式会社テラケン)へ。

ホームページ委員会の若手はまず、らあ麺「やったる」へ。癖が強くなく、万人に受ける味かと。さらにカラオケをして帰った。


<参考情報>当日の会議&打ち上げ会場
割烹「桂」(東京都飲食業生活衛生同業組合
TEL:03-3200-1509


2006年01月22日

今年は勉強会の運営に参加する年

1月15日(日)は月に1回の診断士の勉強会
と言っても今回は新年会兼賀詞交歓会という企画で、お勉強はなく飲み会のみ。

みるみるうちに参加表明者が増えていく様子をメーリングリストで見ているだけでワクワクしていたが、実際多くの参加者を得て開催された。新しくこの会に参加された方もいらっしゃり、新鮮な集まりになった。私自身、ちょうど一年前の賀詞交歓会からこの勉強会に参加したので、ちょっとした思い入れもあった。仲間に恵まれ、この一年で旧知の仲のようになり、すっかり居心地の良い場所になった。

この会自体が2年前の2004年からなので、独立してン十年というような重鎮はいない。また中小企業診断士試験がMBA的な科目の試験と認識されて以降の合格者が中心なので、若くて優秀な方が多い。
実力・専門能力の高い企業内診断士と、熱意を持って独立されて間もない開業コンサルタントが集まっているので、居心地の良さと今後の可能性の大きさでは他に並ぶ会はないと思っている。

発足から2年を経過して停滞するような予兆もあったが、今回アルコールの手伝いもあってかアイディアも多く出て、今後の明るい見通しが鮮明になった。
私自身も、今年はこの会の運営の力になれるよう企画提案や役割分担を積極的に行っていきたいと考えている。


<参考情報> 会場

早稲田大学応援部稲門会ホームページ委員会(第2回会合)

1月21日(土)に、早稲田大学応援部稲門会ホームページ委員会の第2回会合を行った。
前回の会合は10月1日(土)だったので、3〜4ヶ月ぶりになる。

前回、強力なパートナーと皆の協力を得ることができ、その後比較的順調に更新作業が進んだ。自分が全ての作業をしなくても、各自が主体的に作業を進めてくれる状況ができてきた。

今回の会合では、コンテンツ面での課題、運営・活性化面での課題、近い将来の技術面での課題が共有認識され、優先取り組み事項と分担が決定された。4〜5月に予定される第3回会合までに、これらの成果を出すことが求められる。

ホームページ委員会は、早稲田大学応援部稲門会の組織の中では、最も若い組織だろう。だから活気もあるし、やりたいと思ったことを何でも試してみることができる「プラットホーム」になっている。私自身、試行錯誤できる場として、十分活用していきたいと思っている。

ちなみに今回の会場はちょっと前まで喫茶「白ゆり」という伝説的な終夜営業の喫茶店だったところ。一同感慨。
会議終了後は、会費制で(とは言うものの先輩に多く持って頂き)打ち上げも行い、細かな意識のすり合わせなどを行った。


<参考情報>当日の会議&打ち上げ会場
・会議会場

・打ち上げ会場
※運営会社:株式会社ダイナック
 ほかにも「」「咲くら」「鳥どり」などを運営

2006年01月21日

【書評】ホテル戦争―「外資VS老舗」業界再編の勢力地図3

【評価】ホテル戦争の登場人物の各ホテルを大まかに知るために


【概要】
2007年頃にかけて東京に外資系の最高級ブランドホテルが参入してくるホテル業界の2007年問題。これに対応しようとする老舗ホテルの改装投資などで「ホテル戦争」の様相を呈している。
本書は、特に19のホテルを取り上げてそれぞれの特徴や2007年に向けての戦略などを紹介し、「ホテル戦争」を解きほぐしていこうという試みだ。

著者は、これまでの競争と2007年ホテル戦争では、基本的な構造が異なるとしている。これまでの構造とは、過去の「御三家」と「新御三家」の戦いであり、これに外資系超高級ラグジュアリーホテルの「新々御三家」が加わるという考え方である。新世代が勝つか旧世代が勝つか、という見方だ。
これに対してホテル戦争の構造は、スタイリッシュな「スモール・ラグジュアリーホテル」、モダンな「グランドホテル」、クラシックな「老舗ホテル」という3つのカテゴリに分化し、その中でのトップホテルがそれぞれ勝者になるという見方だ。

名古屋、大阪、福岡などでの外資ホテルの進出と競争状況の変化なども紹介しながら2007年の東京での競争の主役のホテルを紹介していく。そして「ザ ペニンシュラ 東京」、「ザ・リッツ・カールトン東京」、「帝国ホテル」の3ホテルが勝者になるだろうとして結んでいる。


【コメント】
コンピュータの「2000年問題」、オフィスの供給過剰の「2003年問題」、団塊の世代の大量退職「2007年問題」と並んで称されるホテルの2007年問題。この問題の概略を知るには手ごろな本だ。逆に各ホテルの踏み込んだ戦略や実態を知ろうとするのであればこの本は適していないだろう。

上記の【概要】では極力整理して示したが、実は著者の主張の構造は分かりにくい。
例えば、最初にカテゴリ別の競争になるとしながら、最後の勝者予想では「グランドホテル」が含まれていない。2007年はエリア別競争でもあると言いながら、前半で示されたエリアの区割りと後半での区割りが対応していない、等々。
各ホテルの大まかな紹介本と割り切らないと、読んでいてストレスを溜めることになる。

最後の3ホテルの勝者予想についても、理由は明確に示されていない。
この本で利用するホテルを決めるのは適切でない。雑誌の特集や個別ホテルについて詳しく書かれた本で情報収集して、結局実際に行ってみたり評判を聞いたりすることが必要だ。
本書はそのために「どんなホテルがホテル戦争の当事者なのか」を知る目的で利用されればいいと思う。

2006年01月20日

【書評】週末起業4

【評価】「週末は、起業家になる――。」


【概要】
サラリーマンが会社を辞めずに起業する「週末起業」、その概念とメリットを説いた本。著者は特定非営利活動法人「週末起業フォーラム」の代表。

第1章では、サラリーマンの不況対策として週末起業を捉え、その意義を説いている。

第2章では、週末起業の魅力を、リスクと元手なしに「起業」というエキサイティングなライフスタイルを簡単に手にすることができるところにあるとして、そのメリットを説いている。例えば、本業のサラリーマンから得たキャッシュフローで運転資金を賄えることなどを挙げている。
さらに、週末起業のビジネスのモデルとして「オンラインショップ経営」「代行ビジネス」「情報発信ビジネス」「オンライン教育、コンサルティングビジネス」「マッチング・ビジネス」の具体例を紹介している。

第3章では、週末起業のテーマは「やりたいこと」→「できること」→「時流に乗っていること」の順に考えるべきことを説いている。そして顧客獲得の手段としてメールマガジンを利用することを勧める。

第4章・第5章では、それぞれ税金と法人化について説明している。しかしまずは、ビジネスを軌道に乗せることが先決であるというスタンスである。


【コメント】
新書らしく一冊の中に、浅くではあるが「週末起業」の概念から、税金・法人化のことまで広く収めた良書。事例に具体性・リアリティ薄く、踏み込みが浅いと感じる部分もあるが、少ない紙面でよく説明していると思う。

「起業」と言えば国民生活金融公庫などから融資を受けてフランチャイズチェーンに加盟して店を経営する、というようなイメージを覆す動きを作った「週末起業」の功績は大きいと思う。

最後に留意点。第5章の「確認会社」については、本書の中にも注意の記述があるように、商法の改正(新会社法)で最低資本金規制が撤廃されることにより位置付けが変わるので、注意されたい。

2006年01月19日

2006年2月4日(土)に品川稲門会新年会を開催

来たる2006年2月4日(土)に、私が役員を務める品川稲門会新年会が開催される。
品川稲門会には現在ホームページがないのでここで告知する。参加希望の方はbussy@violet.livedoor.comまでご連絡ください。

品川稲門会新年会

月日:2006年2月4日(土)
時間:18:30〜20:30(30分前受付開始予定)
場所:品川プリンスホテル・新館宴会場24階「軽井沢」
会費:1万円
備考:ビンゴの商品をご持参頂けましたら幸甚です。

2006年01月16日

制度改訂対応プロジェクト(中小企業診断協会東京支部中央支会新年賀詞交歓会)

1月14日(土)の中小企業診断協会東京支部中央支会新年賀詞交歓会の機会に、制度改訂対応プロジェクトのワーキンググループのミーティングが行われた。また交歓会の第2講演として中小企業診断協会東京支部副支部長の小林勇治氏が「中小企業診断士新制度への対応」について話された。

中小企業診断士資格の更新登録要件が厳しくなり、5年間で30日相当の診断実務従事が必要となる。特に企業内診断士には決して易しくない条件だ。これに対して、協会支部・支会で実務従事機会を提供しようとしている。


実務従事機会の枠組み

ワーキンググループで検討する実務従事機会の枠組みは以下の3種類。
  1. コンサルティング実務従事
  2. グループ診断による実務従事
  3. 窓口相談業務

「コンサルティング実務従事」とは、中小企業診断士登録前の「実務補習」に近いもので、インストラクターのもとで6日間程度の実務に従事するというもの。

「グループ診断による実務従事」は、支部や支会の公認研究会や公認マスターコースが行うもので、経営者等を会に招くなどして、診断実務を行うもの。

「窓口相談業務」は、支部・支会の行事で窓口相談を行い、それに従事する機会を会員に与えるもの。

「コンサルティング実務従事」と「グループ診断による実務従事」は、従来の枠組みの範疇のように思ったので、私は「窓口相談業務」を担当することにした。


論点・留意点

検討に入った新制度対応だが、まだ大きな論点が残っている。以下に個人的な考え方を記す。
  1. 対象者はすでに登録された診断士であり、登録前の見習いではない。従って、無料で診断を行うことは中小企業診断士業務報酬のデフレを招く可能性がある。協会のような公式の団体がこれを助長してよいものか。
    独立したプロのコンサルタントが「商業出版」、登録前の実務補習を「自費出版」とすると、その中間の「共同出版」のようなスキームとして位置付けるべきではないか。従って、相当の対価を中小企業者にも負担していただく必要があると考える。

  1. この実務従事機会の提供自体を、冷ややかに見る中小企業診断士も少なくない。所詮内部で金を回しているだけではないか、という批判である。この批判に反論し、また前述のように対価を得て実務を行うためには、中小企業者へ真に価値を提供するものでなければならない。企業内診断士の強みを十二分に活かせるスキームを考える必要があるだろう。

  1. 協会として提供するからにはクレームの防止に一定の配慮が必要になり、「インストラクター」がつくことが想定されている。しかしこのインストラクターの確保が難しい。実務補習の指導員も、指導先を自ら開拓する必要があり、指導先が見つからないために指導員ができないことも今までにあった。新制度では、実務補習の指導先が2社から3社に増えることになった。実務補習に加えてさらに実務従事機会提供のために企業を探すことになる。このクライアント確保は簡単には行かない。診断希望先の公募など新しい手法を検討する必要があるだろう。


いずれにせよ新年度まで時間も多く残されていないので、早急に検討を進めることが求められている。できる限り衆知を結集して良い案を作りたい。ある意味では新しいビジネスを設計するこの機会を、自分の良い経験としたいと思っている。

2006年01月15日

企業と診断士のマッチングに取り組み(中小企業診断協会東京支部中央支会新年賀詞交歓会)

1月14日(土)の中小企業診断協会東京支部中央支会新年賀詞交歓会では「診断士とビジネスで連携したい企業紹介コーナー」を設けた。私は支会の業務推進委員会の委員としてこのコーナーに関わった。業務推進委員会は、会員中小企業診断士に対するビジネス機会の発掘と紹介・斡旋がミッションだからだ。

ご参加頂き、プレゼンテーションをして下さった企業・団体は以下の5つだった。

コーディネートの過程では企業側の担当者様に診断士側のニーズを伝えるなどのやり取りを繰り返し、結果としては好評を博することができた。

今後はこの機会が実際のビジネスに結びついたかどうかが問われることになる。業務推進委員会でもフォローを継続することが大事だと考えている。
当日プレゼンテーションを見ることができなかったが興味がある、という診断士の方がいらっしゃったらご連絡ください。


また、会員診断士が執筆した本の即売も行った。
私自身も「提案営業を極める―数字が上がる!〈問題解決型提案営業〉のすすめ」を購入した。

医療機関債発行ガイドブック―医療法人の新しい資金調達法
(中井 惠美子)



提案営業を極める―数字が上がる!〈問題解決型提案営業〉のすすめ
(田中 浩)



2006年01月14日

常盤文克氏講演「モノづくりのこころと『コト』づくり」(中小企業診断協会東京支部中央支会新年賀詞交歓会)

1月14日(土)は中小企業診断協会東京支部中央支会新年賀詞交歓会だった。
これから数回に分けてその内容を紹介したい。

新年賀詞交歓会のメイン講演は、「モノづくりのこころと『コト』づくり」。講師は、花王株式会社の前会長で、東京理科大学専門職大学院総合科学技術経営研究科総合科学技術経営専攻(MOT)客員教授日本モノづくり学会会長の常盤文克氏。


導入

現在の景気にはバブル懸念がある。過剰な楽観論に走らず、この15年何を失い何を得たのか、自分たちを相対化して見ることが必要。

質組と量組の二極化

企業は、新しい仕組み・技術で製品・サービスをつくり出す「質の企業」と、従来のまま売上を上げることにこだわる「量の企業」に分かれる。勝ち組みと負け組みという言葉は好かないが、質組と量組に分かれると思う。供給側では個性ある質の高いモノを提供する企業が伸びる。
一方需要側でも、選択的消費といって質でモノを選ぶ行動が一般化している。ちょっと手を伸ばせば手が届く贅沢の高級品志向がある。
需要側・供給側の両方で質が重視されている。

質のつくり出し方

他と異なる独自の「自分たちの質」をつくり出すためにはいくつか大切な基本姿勢がある。
  1. 異と交わる
好奇心を持ち新しいことを積極的に受け入れること。自分に欠けたものを学び取ろうとすること。異質な知を持った人が集まる仕組み・仕掛け(知のプラットホーム)で自分たちに揺らぎを起こすこと。
中小企業の生き方・価値観・仕事観には、これからの大企業の生き方のモデルが示されているように思われ、関心を持っている。
長岡産業活性化協議会−Nagaoka Activation Zone of Energy (and Expert)、通称NAZE(ナゼ)
インダストリーネットワーク株式会社
北島絞製作所

  1. 仕事を選ぶ
  • 仕事を捨てる
今の仕事にしがみつかず「選択と集中」を本当に実行する。仕事を捨てることで、新しい仕事に挑戦する密度・エネルギーが高まる。
・花王ではフロッピーディスクの事業を捨てた。そしてトナーインクなどの新しい仕事に力を振り向けた。
・花王はもともと「花王石鹸」だが、石鹸にとどまることをしなかった。今では石鹸の売上比率は非常に低い。
  • 選んだ仕事に従来とは全く違ったアプローチで取り組む
選んだものを新しい展開に持っていくこと。その前後で姿が変わらない「脱皮」ではなく、サナギが蝶になる「変態」でなければならない。
株式会社岡重:京友禅を受け継いで150年。呉服・着物にとどまらず、鞄やショールにも拡大。古いものに潜んでいた新しさで世界に進出。
京とうふ藤野株式会社:「町のとうふ屋」のイメージを一新するチャレンジ。「TOFU CAFE FUJINO」や豆腐料理専門店「京豆冨 不二乃」を展開。

モノづくり

質は目に見えず、触ることができない。だから質は、商品・サービスとして具現化しないと伝わらない。「モノづくり」にはいくつかの基本スタンスがある。
  1. プロダクトアウト
「顧客満足」などと言っている限り企業は駄目だ。ヒット商品は消費者が驚くものだ。顧客を一歩でも半歩でも超えないといけない。
企業としての主体性、「俺たちはこの道を行く」「こんなモノをつくったけどどうだっ!?
」ということが大事だ。
  1. 開発競争を行わない
「開発競争」は会社を蝕むバタバタ病症候群。客を見ずコンペティターばかり見ていては駄目。良き暮らしを実現する良きもの・良きサービスであればゆっくり出しても大丈夫。
・花王の「エコナ」:食油マーケットは安売りの乱戦だった。エコナは、研究開発に10年15年かかっていて普通の倍くらいの価格だが買われている。
・花王のお茶「ヘルシア」:ゆっくりお茶の本質に取り組んだ。後発でもマーケットに入っていける。
・クラレの「ビニロン」:「亀の歩み」で先頭に(1月11日日本経済新聞1面)

コトづくり

モノづくりは多面体。技術、マーケティング、ブランド、生産コスト、調達、物流・・・。だから「コトづくり」が大切になる。
自分たちの夢やロマンを表現する。そしてそれを実現する仕組み・仕掛け(プラットホーム)を上手につくる。そうすればその上に人が集まってくる。これが「コトづくり」だ。
・かつてのアポロ計画:「月に人を送る」というのは正にロマン。そしてNASAなどの仕組みを作ったからこそ、技術を超えて色々なものが集まった。
・トヨタのプリウス:車を超えて「コト」をつくった。コトは本物だと物凄い伝播力がある。
株式会社樹研工業:「世界一小さい歯車」
中小企業は「コトづくり」が上手だ。ロマンだけでは駄目。皆が奮い立つには仕組みを作らないといけない。

まとめ

これからは「質」こそが大切だ。質はモノ・サービス・商品に具現化しないと伝わらない。
企業のあらゆる努力はモノ・サービスに集まらないと駄目。企業の良し悪しはモノ・サービスが良いかどうかで決まる。
「質」には無限なものがある。10社あれば10の価値観・やり方・道がある。これからの企業はそういう「道」を競い合う。大きいとか小さいとかは評価軸にならない。どんな質をつくり出し、モノ・サービスとしてマーケットに提供できるかが唯一の評価軸だ。
これからは企業の質的存在感が問われる。


示唆に富み、よく構造化されている素晴らしい講演だった。

2006年01月13日

【書評】パイロットフィッシュ4

【評価】あまりにも透明で美しくそして危険な記憶

【感想】
聖(さとし)の青春」「将棋の子」を書いた作者の、小説作品。

あまりにも透明で美しくそして危険な記憶。それはきっと誰にでもあるのだろう。

初めて読んでからしばらく時間が経ってから読み直したが、恐ろしいほど情景が残っていて驚いた。

この種の本は、また時間を置いて読んでみると印象が全く変わることがある。ボロボロ泣いたはずの本に何も感じなくなっていたり、面白くないと思った本になぜか惹き付けられたり。

これほど情景と感情が同じだったということは、この間の私自身があまり変わっていなかったからだろう。



<参考>

2006年01月12日

【書評】うさぎとトランペット3

【評価】小学生の女の子のお話を読めるという人なら・・・

【感想】
小学校5年生の宇佐子が主人公。
どんなスタンスに立って読んだらいいのか、迷ううちに読み終わってしまった。小学生には正直なかなか感情移入しにくい。何かふわふわもやもやした感じで「小学校の頃はそんな風だったかなぁ」と思ってしまうし、かと言って親や大人や上級生の立場で読んでも面白くない。

作者の音楽に対する感性の文章表現も、前作「楽隊のうさぎ」ほど冴えていない。と言うのも主人公が音楽をやるところまで行っていないので、音楽に触れてはいるが曲全体の描写自体があまり多くない。単独の音やフレーズが描かれている方が主で、独特のドライブ感ある文に出会うことができないのだ。

また作中に、「楽隊のうさぎ」の登場人物たちが「お兄さん・お姉さん」として出てくるが、前作を読んでいないと彼ら上級生の話は分かりにくいだろう。

残念ながら読後に「読んでよかった」とは思えなかった。かと言って「読んで損した」とまで思えない、ふわふわもやもやした一冊だった。

2006年01月10日

【書評】ザ・ホテリエ―最強ホテルマン9人の人間ドキュメント4

【評価】サービス企業を率いるトップに学ぶマネジメント

【概要】
ホテルのトップ級9人について、その考え方や成長を取材して書かれた本。1人につき1章を割くという構成。

筆者は、優秀なリーダーの共通点として以下の4点を挙げている。
  1. スタッフ自身が自らの意志で仕事を進める環境を作る。
  2. 成功体験をチーム全員で共有する。
  3. チームの価値観を統一する。
  4. 現状に満足せず、常に変革を求める。


【コメント】
9人の言葉や行動、経営から印象に残ったものを要約して記す。
  • 当時人が定着せず会社の魅力不足を実感した。魅力をいきなり得るのは無理だが、目指す将来像に夢を持たせることは可能であり、それが唯一できることだった。(星野)
  • 月間優秀社員の対象には正社員・パート・アルバイトのほか、配膳会のスタッフやテナントの従業員も含まれる。配膳会やテナントもホテルを形成している重要な要素だからだ。(田中)
  • 「かつてはホテルのレストランが王様だった。10年前は、ホテル西洋銀座で食事をすることは、銀座のほかのレストランに行くより特別な思い入れがあったはず。もう一度、ホテルのレストランを王様にしたい」(ナカノ)
  • バンタは、都ホテル東京が提供すべきサービススタンダード、スタッフとして持つべきミッションステートメントを示して見せた。文書を通しての講義形式や、自らが客の立場に立ったロールプレイングなどの方法で。(バンタ)
  • 社長になって最初の3年間、最も力を注いだのがこの社風づくり。社風にはつくり方がある。トップがその内容を部下に言葉で伝え、方針を示し、そして実際に判断している姿を見せていく。この繰り返し。(窪山)
  • システムに対するこだわり。それは目指すサービスのコンセプトそのものだった。つまりそれは「お客さまの顔が見えるホテルにしよう」というもの。(杉本)
  • 「お部屋に案内するまでの間に、しなければならないことは?」「お客さまのお名前を最低2回は呼ぶこと」「そのとおり、忘れないようにね」(荒木)
  • メーカー時代に学んだこと。それは「現場は電話一本では動かない」ということ。小さなホテルでも同じだ。料理の依頼なら調理場に顔を出す。会場の依頼なら宴会場に赴く。(岡田)
  • 2000年にパラダイム・シフトをし、価値観の近い同志を率いて研修をやり始めた。すべては強い組織をつくるため。最も大切な業務を"研修"と定めた。研修は全従業員が受講するまで毎月実施した。(葛谷)
現在のリーダーである彼らを形作っているものとして、20代後半から30代にかけての経験が大きいように思った。その点では非常に励まされる本だった。

2006年01月09日

【書評】マンガでわかる お客様が感動するサービス2

【評価】感動を「他人の不幸は蜜の味」という文脈で捉える表面的な本

【概要】
本書では「劣位アクション」という概念をキーにして感動を捉えている。著者は「感動とは、一般に優位な立場にある人が、劣位な立場にある人に対して感じる感情」であるとしている。
そして感動を以下の3パターンに分類している。
  1. 自分より劣位な人が努力している姿を見る時
  2. 自分より優位な人がある時弱い立場になり、努力してそこから這い上がって成功する姿を見る時
  3. 劣位だった自分の地位が優位に転じた時
この考え方に従って、大小の具体例を列挙することに紙幅の多くが割かれている。

【コメント】
「マンガでわかる」といっても全編マンガなのではなく、どちらかと言うとイラスト・挿絵に近いイメージ。1節に対して、要約的なマンガが1ページついているという構成。基本的には本文を読まなければ、内容の理解は難しい。

感動のサービスを、サービス提供者が自分の地位を下げることで実現するものとして捉える筆者の見方はあまりに皮相的で、共感できなかった。常に人間関係を優位・劣位の関係でしか見ず、その範囲で感動を「作ろう」としても、その感動は所詮作り物にすぎないと思う。

挙げられている具体例も、無理にかき集めた感があり、納得できないものが多かった。

2006年01月08日

品川稲門会の浅草七福神巡り

今日1月8日(日)には品川稲門会の浅草七福神巡りがあった。
私は仕事もあったので、昼食のみ参加した。
正月の3連休の浅草は、例えば早慶レガッタなどの機会に見たものとは桁違いに混み合っていて、活気に溢れていた。

昼食の会場は浅草みよし。約20人の参加を得て、ちょっとした新年会の様相。
新しい活動に関する意見交換もなされ、品川稲門会としては有意義な会になったのではないだろうか。

皆、全国大学ラグビーフットボール選手権の早稲田−関東学院戦が気になるので、早めの散会。その甲斐あってか、今日早稲田は見事優勝を果たした。

帰路では、初めてつくばエクスプレス(浅草→秋葉原)を利用した。
TXの浅草駅は、旧来の東武・東京メトロ・都営地下鉄の浅草駅とは全く違うところにある。
今日乗った感じでは完全に「地下鉄」だったが、いつかつくば方面にも乗ってみたい。

2006年01月07日

将棋関係のBlogなどのご紹介

このBlogの左側の欄にある将棋関係のリンク。
毎日のようにチェックしているのは以下の5つですが、タイトルだけでは分からないところもあると思うのでちょっとご紹介。

渡辺明ブログ

渡辺明竜王のBlogです。渡辺竜王は先般、最年少での九段昇段を果たしました。
自戦の簡単な振り返りのほか、お子様のお話など日常のことや棋士との交流などが書かれています。しかしメインは競馬か。


さわやか日記

日本将棋連盟の会長を務める米長邦雄永世棋聖の日記です。teacupの掲示板を利用しているので厳密にはBlogではないと思いますが、ほぼ毎日のように更新されています。連盟の公務に関する記事が多いです。


ごきげん・DE・ブログ

石橋幸緒女流四段のBlogです。女流棋士なので対局の記事は少なめ(対局数自体が少ないため)。
渡辺竜王との交流が多いのが特徴。遊びや食に関する記事が多いでしょうか。


瀬川晶司のシャララ日記

編入試験で大きな話題になった瀬川晶司新四段のBlogです。新四段としての視点からの記事が非常に楽しみです。


女流棋士・矢内理絵子が将棋への思いを語る「メジャー取りに王手!」

NHK衛星第2テレビ「囲碁・将棋ジャーナル」の司会でおなじみの矢内理絵子女流四段の新Blog。開設されたばかりなので、今後の更新が楽しみ。

2006年01月04日

品川稲門会の箱根駅伝応援会

昨日1月3日は品川稲門会の箱根駅伝応援会だった。
懇親会場は北品川の品川女子学院カフェテリア、応援場所は同校前。

今年は若いメンバーの参加もあり、楽しい懇親会になった。会長からは今年は活動を充実させる年にしたいとの方針が示された。まずは役員会が最初の機会になるだろう。
若いメンバーを入れるのが先か、若いメンバー向けの活動を企画するのが先か。新しい企画を実現することが好きな若い人を探して、一緒に活動を創り、それを機にメンバーになってもらう方向だろう。

駅伝は、早稲田大学校歌・紺碧の空で応援したが、結果は今年もシード落ち。毎年最後までドキドキハラハラ楽しませてくれるのはいいが、来年辺りはそろそろ結果も出してほしい。
懇親会も最後に紺碧の空・校歌を歌って散会した。

その後、品川稲門会の幹事長のご自宅にお邪魔させて頂いた。恒例になりつつある新年会。奥様の手料理と久保田萬寿に舌鼓。年始めの語らいを楽しんだ。

品川稲門会の皆様、今年も宜しくお願いします。競走部の皆様、来年は宜しくお願いします。

2006年01月03日

【書評】ウォルト・ディズニーの成功ルール

ウォルト・ディズニーの成功ルール
ウォルト・ディズニーの成功ルール
リッチ・ハミルトン(著)
箱田 忠昭(訳)
あさ出版(2005-11-24)

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【評価】成功ポイントの解説にとどまらず読者に語りかけてくる


【概要】
本書ではディズニー成功のポイントを16のルールとして章立てし、解説している。
中でも第1章は、「夢をかなえるための12の秘訣」と題されており、「まず考えること」や「夢に名前をつけること」などのポイントが豊富だ。


【コメント】
本書には以下のふたつの性質があると思う。
  • ディズニーの成功のポイントをコンサルタントが解説した本(実務書)
  • 自己の行動を変えるための本・ワークブック(自己啓発本)
ディズニーの成功のポイントを解説した本としては、突出している訳ではないと思う。実務的な観点に絞った類書の方が、しっくりくるという方も多いだろう。
しかしこの本のポイントは、その成功の法則を、読者自身の行動にフィードバックするように問い掛けてくることだと思う。

まず前者の実務書としての私が関心を持ったのは以下の点。
  • 行動の根幹である「サービステーマ」という綱領。最初は「私たちは喜びをつくり出す」というものだったが、その後少しずつ書き直されているそうだ。また、服装や身だしなみの基準も、時々の事情やファッションに合わせて改正されている。
  • ディズニーには「ゲスト学」がある。常にゲストの意見を収集し、業務に反映しているのだ。そして、ゲストは具体的な質問をすると喜ぶ、ということを知っているという。
  • ディズニーは科学的だ。1人のゲストが1日に60回キャストとの出会いを経験すると試算している。「どんな時でもゲストに親切にする」というだけでなく、「1日に60回ある接点の全てでゲストに親切にする」と具体的に考えているのだ。
  • 「ゲストサービス賞賛カード」というシステムがある。キャスト(従業員)がいいことをしたら書き込んで渡すこのカードを、毎日10枚以上渡すことがマネジャーの目標になっている。
  • ゲストの前にいることを「オンステージ」といい、うまくできたときは「グットショーだった」という。こうした独特の言葉遣いがディズニーの企業文化の発展に役立っている。

そして後者の自己啓発本としてのポイント。
  • 自分が一番大切にしていること、自分の価値、自分の技能を問い掛けられる。さらに、自分に対して実行していること、家庭や職場で実行していること、特に時間を費やしていることを記述する。そして、その2つを比較し、変えるべきことをリストアップする。
  • 急ぎの仕事に振り回されず、重要な仕事に専念できるよう、スケジュールを立てる。
  • 自分の連絡先リストの中から、自分を理解し支援してくれそうな人を24〜25人選び出す。その人たちと1ヶ月に1度は連絡を取るようにする。そうすれば、自分の個人後援会ができる。もちろん、その人たちの助けになることを忘れずに。


2006年01月02日

ブログのデザインを変更しました。

本日ブログのデザインを変更した。
と言っても、ベースは同じで、記事の表示スペースを広げただけだが…。
少しは読みやすくなったのではないかと思う。

これだけのことなのだが、だいぶ苦戦した。本格的な変更は当分先のことになりそうだ。

変更に当たっては、以下のサイトに助けられたので紹介しておく。
YEAR OF THE CAT

変更に向けて試行錯誤中にアクセスされた方は「?」と思われただろうが、お許し頂きたい。

2006年01月01日

【書評】決断力4

決断力
決断力
羽生 善治
角川書店:角川oneテーマ21
(2005-07)

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【評価】羽生ファンへの一冊、羽生将棋の思考の一端が明らかにされる


【概要】
将棋の第一人者、羽生善治がその思考の一端を明らかにした書き下ろしの一冊。
将棋を中心に彼の考え方が示されるが、将棋以外についてもよく勉強されていることが分かる。本書の中にも、例えば米国カーネギーメロン大学(ロボット研究)の金出武雄氏、フィールズ賞受賞の小平邦彦氏、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の中村修二氏、マイケル・ジョーダン氏などの言葉が引かれている。

ある程度将棋や羽生について知らないと、話が分かりにくいと思う。誰でも面白く読めるというよりは、将棋ファン・羽生ファンが対象だろう。


【コメント】
著者自身が読者を意識しているからだろう、教訓として使えるような表現も多く見られる。しかし、本書の本質は、羽生自身の気概・気構えを彼自身が世の中に宣言しているところにあるように思われる。

彼の言葉から何を読み取るかは、まったく読者に任されている。私の興味に合致したのは以下のような内容だった。要約し引用する。
  • 企業秘密だから言わないが、自分が「ハブ・ヨシハル」と対戦したら攻略する作戦はある。しかし自分で分かっていてもその欠点は消せない。トッププロの欠点を裏返すと、それが一番の長所であることが多い。だから消そうとするとまた別の欠点が出てきてしまう。
    ⇒長所についての見方に納得させられた。
  • 将棋にかぎらず、考える力というものはそういうものだろう。何事であれ、一直線に進むものではない。
    ⇒「考える」ことは一直線でなく、行きつ戻りつを繰り返すものだということに共感した。
  • 若いときは、勘とかハートをベースにした戦いはできないから、片っ端から読みで勝負する。簡単な一手を指すにも、若手は百手も二百手もと膨大な量を読んで指すことになる。
    ⇒若いときにはそうした後から思うと不必要に思えることを積み重ねることが大事、と読んだ。
  • 対局が終わったら、その日のうちに勝因、敗因の結論を出す。そして、翌日には真っ白な状態でいたいと思っている。勝った将棋もすぐに忘れたい。
    ⇒個別の解をそのままストックしても役に立たない。原因分析をして、それを体に染み込ませて初めて役に立つ。
  • 情報過多の時代には、自分なりのスタイルや信念を持つことが、非常に大事。それが、イメージを思い浮かべたり、ものを創るといった力につながる。
    ⇒「自分がある人」になることがクリエイティビティの出発点。
  • 将棋を上達するためにしてきた勉強法は、「アイデアを思い浮かべる」「それがうまくいくか細かく調べる」「実戦で実行する」「検証、反省する」の四つ。
    ⇒ビジネスでも基本は同じ。まさにPDCA。

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