2005年08月22日

【書評】問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座 Best solution4

【評価】
ファシリテーションについての本格的解説書

【概要】
本書は「経営企画スタッフの大きな勘違い」という刺激的なパラグラフから始まる。多くの人が経営企画スタッフの仕事を、トップの影武者として組織を動かす参謀だと勘違いしているが、本来の姿は組織の潜在力を引き出し問題解決を促進することだというのが著者の主張である。

本書ではファシリテーションの定義を他書や著名人の発言に依っているが、やや乱暴に要約すると「自律分散協調型(ネットワーク型)組織での協働・創造と組織活力最大発揮のための技術」とでもなろう。


著者は、ファシリテーションを構成するスキルを、
(1)プロセス・デザイン:チームの力を問題解決に結集させる
(2)プロセス・マネジメント:コミュニケーションを組み立てる
(3)コンフリクト・マネジメント:対立を解消して創造性を引き出す
という3つに定義している。

そしてファシリテーションを支援するツールとして、
(1)ワークショップ:創造的な問題解決と学習を生み出す
(2)ファシリテーション・グラフィック:議論をビジュアルに整理する
の2つを紹介している。

よく構成された体系的な教科書になっている。


【コメント】
本書は同様のファシリテーション解説書の中では先駆け的存在であり、また良質な本格的テキストである。同じ著者の「ファシリテーションの技術(PHPビジネス選書)」や「ファシリテーション入門(日経文庫)」に比べて言い回しなどが硬いところがあるが、ビジネス書を読み慣れた人にはかえって読みやすい面もあると思う。

一部まちづくりでのファシリテーションについての記述も含まれているが、基本的にはビジネスにおける問題解決でのファシリテーションに焦点を当てている。

個人的には特にファシリテーション・グラフィックについてp.183〜185で基本から理想型までの例が示されていて、目指す姿を具体的にイメージすることができた。
また、他書の引用や参照が多くあるが、本書をきっかけに勉強を広げるのに役に立つと思う。

本書では、[エクササイズと解説]というスタイルが取り入れられているが、特段優れた問題演習という訳ではなく、地の文にQ&A形式での説明が含まれていると捉えた方が良いだろうことを添えておく。
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