2005年09月21日

愛知万博見聞記1/3 〜総合的な感想〜

ゲート外観去る9月8日(木)に、日帰りで愛知万博(正式名称:2005年日本国際博覧会、愛称:愛・地球博)に行って来た。滞在時間は短かったが、とりあえず端から端まで、入れはしなかったが、回ってみたという感じだ。


平日でも大混雑・東京ディズニーリゾートとの比較

愛知万博では、一昨昨日の9月18日(日)に初めての入場制限を行ったとのことだ。9月18日(日)には281,441人が、そして一昨日9月19日(月・祝)には222,935人が入場した。
(出所:愛・地球博公式ウェブサイト

人だかりの会場私が行った日は、天気は快晴で気温は33.9℃、入場者数は192,661人だった。これは直近の日曜日、9月4日の33.9℃・193,447人に匹敵する天候・混雑状況で、何のために平日に行ったのか分からない。例えば、9月6日(火)は124,058人だったので、余程日頃の行いが悪かったのだろう。実際会場内は、特に開幕当初の報道の映像で見ていたよりもずっと混んでいて、かなり過ごしづらかったというのが実感だ。


愛知万博の会場規模は、海上地区約15 haと青少年公園地区等約158 haとのことなので、合計約173 haということになる。
(出所:環境影響評価のあらまし[PDF]

比較のために東京ディズニーリゾートと比べてみたい。
オリエンタルランドは、舞浜に約200 haの土地を所有しているとのことだが、以下の合計で160.4 haとなる。
  • 東京ディズニーランド:パーク51.0 ha+駐車場22.5 ha
  • 東京ディズニーシー:パーク49.0 ha+駐車場9.6 ha
  • 2パーク共通:駐車場18.1 ha+バックヤード10.2 ha
そして2004年の入場者数は、2パーク合計で25,021千人。一日当たり68,550人平均の計算だ。
(出所:株式会社オリエンタルランド/OLC GROUP ウェブサイト

東京ディズニーリゾートとそう変わらない面積の中に、その平均の3倍とか5倍とかの人数が入るのは、やはりちょっと混みすぎではなかろうか。

総合的な感想

トヨタグループ館総合的な感想は、これが「ザ・日本」か、と問われるとちょっと自信がないなぁという感じだ。あまり各パビリオンの中身まで見れた訳ではないが、「日本」をきちんと伝えられていないように感じた。具体的に何が不足しているか、と言われるとなかなか難しいが、以下の3点を挙げる。
  1. 日本の精神が表に見えないこと
  2. 工業だけでない日本の多様性が見えにくいこと
  3. 運営ノウハウに知恵が集まっていない感じを受けること

  1. 日本の精神が表に見えないこと
会場のつくり自体には、日本の精神性が表現されていないように思える。どちらかというと物質主義的な企業パビリオンの存在感が強く、八百万の神に代表されるような多神教的な考え方や温帯国特有建築などは見られなかったように思う。

  1. 工業だけでない日本の多様性が見えにくいこと
日本の優れた点は、必ずしも工業だけではないと思う。確かに世界的なメーカーがあり、物づくり・品質には定評のある日本だが、日本のホスピタリティ、生活と非日常の文化、狭い国土での耕作の知恵なども日本の特徴だ。日本館に入れない人が多い中で、会場の随所にそういった要素が見られるとよかった。

  1. 運営ノウハウに知恵が集まっていない感じを受けること
日本のテーマパークには、来場者を捌くためのノウハウが結集しているように思う。具体的にはファストパスシステム、誘導人員の変動化などだ。航空業界やホテル業界などでは、事前の利用者予測に基づくレベニュー・マネジメント(イールド・コントロール)も展開されていると聞く。こうしたノウハウは、検討はされたのかもしれないが、あまり活用されていないように思われるのが残念だ。

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1. 台風とハリケーン相変わらず接近中/愛知万博:閉幕直前の大混雑  [ メフィスト賞受賞者津村巧のテレビ・世相日記 ]   2005年09月24日 22:19
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