2005年10月08日

(株)スタジオジブリ代表取締役 鈴木敏夫氏 @グロービス・クラブ トップセミナー

10月7日(金)は、私にとって嬉しい日だった。
グロービス・マネジメント・スクールの「グロービス・クラブ トップセミナー」で、(株)スタジオジブリ代表取締役鈴木敏夫氏のお話を聞くことができた。

「鈴木プロデューサー」には、これまでのジブリ作品とジブリ経営を支えてきた人物として、以前から注目していた。「もののけ姫」の公開の頃、有楽町の街角ですれ違うだけで、子供の頃に憧れていた野球選手を間近に見たような高揚を覚えたものだった。

彼は一流の噺家であり、あっという間に時間は過ぎてしまった。
徳間書店で「アニメージュ」編集長時代に月26回の会議のうちひとつも出なかったというエピソード。養老孟司氏の「バカの壁」を引き合いに、現代人が失ったものは「身体」「無意識」「共同体」だという話。加藤周一氏の受け売りと言って西欧と日本の建築手法に触れ、それとアニメーションの作り方を結びつける考え方。などなど充実した話だった。



特に私がショックを受けた話は、アニメージュの編集長時代に雑誌の発行部数を毎回上げたり下げたりしていたという話だ。自分が作っている雑誌だから、どのくらい売れるかは、作っている方が分かっているという。プロだから。

映画の場合は、スクリーン数を決めることがこれに当たるのだと言う。そしてそれが分からないで作るのはやめた方がいいと言う。

しかし、彼以外の、普通の編集長は部数を上げることを言うことはあっても、減らすような連絡をすることはなかったという。やはり人並み外れた感性と嗅覚を持っていたのだろう。



いつか彼と対等に話せる機会を得たいと心底思った。
だからサインをねだったり、すぐ捨てられる名刺を渡したりせず、意欲だけをもらって帰ってきた。



映画道楽

※この本は、彼の初めての著書で、当日もこの内容を引きながら話が進められました。

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