2006年01月09日

【書評】マンガでわかる お客様が感動するサービス2

【評価】感動を「他人の不幸は蜜の味」という文脈で捉える表面的な本

【概要】
本書では「劣位アクション」という概念をキーにして感動を捉えている。著者は「感動とは、一般に優位な立場にある人が、劣位な立場にある人に対して感じる感情」であるとしている。
そして感動を以下の3パターンに分類している。
  1. 自分より劣位な人が努力している姿を見る時
  2. 自分より優位な人がある時弱い立場になり、努力してそこから這い上がって成功する姿を見る時
  3. 劣位だった自分の地位が優位に転じた時
この考え方に従って、大小の具体例を列挙することに紙幅の多くが割かれている。

【コメント】
「マンガでわかる」といっても全編マンガなのではなく、どちらかと言うとイラスト・挿絵に近いイメージ。1節に対して、要約的なマンガが1ページついているという構成。基本的には本文を読まなければ、内容の理解は難しい。

感動のサービスを、サービス提供者が自分の地位を下げることで実現するものとして捉える筆者の見方はあまりに皮相的で、共感できなかった。常に人間関係を優位・劣位の関係でしか見ず、その範囲で感動を「作ろう」としても、その感動は所詮作り物にすぎないと思う。

挙げられている具体例も、無理にかき集めた感があり、納得できないものが多かった。
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この記事へのコメント
1. Posted by ハンク   2006年01月15日 21:40
感動のサービス=
1、自分より劣位な人が努力している姿を見る時
2、自分より優位な人がある時弱い立場になり、努力してそこから這い上がって成功する姿を見る時
3、劣位だった自分の地位が優位に転じた時

請け売りですが「強気をけなし、弱気を笑う国民性」・・・
悲しきかなそれが現実のような気がします。

それをサービスといってしまうあたり確かに共感しえないですが、自分を下げることによりお客様が確実に喜ぶ姿をお水商売では目の当たりにしてきました。

そうではなく本当にお客様が喜んでくださるサービスが提供できるような営業マンを目指したいものです。
2. Posted by ブッシー大統領   2006年01月15日 23:52
ハンクさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
サービスを受ける側も自分が高められるようなサービス。本当のサービスはそうありたいですね。
そのサービスで名高いリッツ・カールトンが掲げる信条は以下のようなものです。
"We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen"
http://www.ritz-carlton.co.jp/
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