2006年03月27日

学生環境NPO「環境ロドリゲス」の活躍について

3月24日(金)の卒業式前夜祭WASEDA YOUTH23のお手伝いをしてくれたのが早稲田大学学生環境NPO「環境ロドリゲス」の学生さん達だ。

この環境ロドリゲスは、いわゆる環境問題に取組む活動をする学生サークルである。大学時代にゼミ(公共政策研究の縣ゼミ)の同級生が参加していた(彼の研究テーマは「環境税」だった)ので、私は以前から知ってはいたが、一般には紙リサイクル可能な弁当容器「ホッかる」を開発したことで知られている。
この「ホッかる」は、株式会社秀英(本社:大阪)と環境ロドリゲス早稲田大学生協の三者が共働開発したもので、二層構造の容器。使用後は、内側のフィルムは燃えるごみ、外側の紙容器はリサイクルに回すことができるという製品だ。

今回お手伝いをしてもらったきっかけは、稲門祭2005環境対策活動を行ってもらったことにある。その時の担当者を通じて、今回の縁となった。誠にありがたいことである。
(稲門祭での活動の報告は以下のPDFファイルを参照「環境ロドリゲス会報 2005.前期〜2005.12」)

「啓蒙」の次のステージを目指して欲しい

早稲田リンクスのホームページで幹事長が答えているように、「学生が解決しやすい、身近なものに関係する企画を立ち上げる」ことが多いそうだ。
だが、私は学生にはもう少し別の観点も持ってもらいたいと思っている。

例えば、2005年3月下旬で20万人近い人が「チーム・マイナス6%」に参加している。十分とは言えないかもしれないが、「啓蒙」のステージはかなり進んだのだ。次の課題として「理論と実践との結びつけ」と「経済性との両立」の2つを私は挙げたい。

理論と実践との結びつけ

「理論と実践との結びつけ」は、啓蒙の次のステージでは絶対に必要になってくる。

例えば、リサイクルする際に発生する環境負荷を考慮した時に、捨ててしまった方が実は環境にやさしいということがあるかもしれない。資源の希少性を優先した時に、温暖化や生物多様性に影響を与えているかもしれない。リサイクルが実は自己満足に過ぎなかった、ということさえあり得るのだ。

こうした課題に対して、LCA(ライフサイクルアセスメント)プロジェクトという国家プロジェクトが発足されたり、日本版エコファクター「JEPIX(Environmental Policy Priorities Index for Japan:環境政策優先度指数日本版)の実践・普及を目指す「JEPIXフォーラム」が発足されたりしている。
こうした学術成果を研究・勉強し、分かりやすい形に翻訳して、社会に働きかけていくこと。学生であることが最も生かせるテーマなのではないかと思うのである。

私が初めて「環境会計」に触れたのも大学生の時、宮崎修行先生の簿記の授業を受けた際だった。

経済性との両立 〜企業の現実と正面から向き合う〜

もう一つは、環境問題の本質、「経済性との両立」だ。特に企業の環境活動は経済性との兼ね合いという大きな課題をクリアしなければ進まない。そして企業部門が占める割合は極めて大きい。
環境イメージ戦略に有効性を見出せる企業は少ない。また環境税や排出権取引が直接的に課題になるのも大企業が中心だろう。どうしてももっと直接的な経済効果が求められるのだ。

社会との中間点にいる大学生たちには、是非その現実に飛び込んで、解を求めて苦しくても模索して欲しいと思う。


上記の2点は、「理論」と「実践」の両方で、現在よりも一歩先のステージに進むことの私なりの提案だ。
そんな話を肴にして、卒業式前夜祭終了後に早稲田の「志のぶ」で飲んだのである。
bussy at 23:59│Comments(0)TrackBack(0)
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稲門会

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